【 さようなら波理論〜確率シリーズU〜 】


 前回のコラムで、完全確率について説明しました
 (まだ読んでいない方は、これを読む前にぜひお読みください。)
 さて、これだけの前置きをして何が言いたかったかというと、
 「本当にパチンコパチスロは完全確率による抽選を行っているのか?」ということです。
 結論から言ってしまうと、恐らくしていると考えられます。
 この先は、この結論に対してされるであろう反論に対する回答、という形で説明を進めていきたいと思います。
 
 ・大当たりには波があるじゃないか。
 私はこのような質問にはまずこう問うことにしています。
 「あなたはどういう意味で、『波』という用語を用いていますか?
 新たな用語を利用する場合は、必ずその定義を提示してください。」
 と。
 というのも、この「波」についての定義が不明確なままの議論が多すぎます。
 そこで、まずこの「波」について定義しましょう。
 「波」とは確率における想定範囲内の誤差のことです。
 ごくたまに、この定義について反論する人がいますが、これ以外の定義を提示されたことは一切ありません。
 また、蛇足になりますが、この想定範囲内に入らない「波」が発生した場合は、
 その元となっているだろう確率が真の確率ではないということです。
 この「波」という語は、誤差やムラなどと言い換えることもできます。
 では、この波が存在することは、完全確率の否定になるのでしょうか?
 「波」の定義を見ればわかるとおり、波の存在は確率においては必然です。
 たとえば、コインの裏表について考えてみましょう。
 (注:このコインは 1/2 の確率で表ないし裏が出るものとします)
 コインを2回振って、表と裏が1回ずつ出る確率は 1/2 です。
 逆の言い方をするならば、 1/2 で表2回ないし裏2回がでるわけです。
 この 1/2 にあたる部分が波と呼ばれる部分です。
 現実にパチンコやパチスロを打っているときは、この抽選確率が1/300や1/400となっているため、
 わかりにくくなってはいますが、基本的なことはコインの裏表と全く一緒です。
 むしろ、全く波のない確率というものを想定することの方が、よほど難しいと思います。
 パチンコやパチスロはお金がかかっているため、ちょっとでも不運や幸運だと思われることが誇張され、
 あたかも事実であるかのように跋扈することがありますが、冷静に考えてみればおかしなことである場合がほとんどです。
 実際、朝一でBIGを引くのも十分に想定範囲内ですし、2G連続でボーナスを引いても変なことではありません。
 
 一応ここで、オカルトにも言及しておきます。
 「オカルト」とは、「何の根拠もない自己の経験を元にした攻略法のこと」で、
 二流以下の雑誌や店にいるおじちゃんおばちゃんが楽しそうに話しているアレです。
 曰く、500回転以上ハマッた台は1000までハマるだとか、どこどこの機種は300回転で当たりやすいだの。
 ごくたまに、ごくまれに、奇跡的に、経験則から導き出された事実であることもありますが、
 そのような例外を除いて99%は単なるデマカセです。
 もちろん、ストック機のRTについてならば言えることはいくらでもあるはずが、
 そのようなオカルトもとい経験則は聞いたことが無いですし・・・。
 彼(彼女)らのもっぱらの対象は、パチンコや純Aタイプのパチスロ台についてなので、
 オカルトが通用する可能性はほぼありえません。
 もちろん、オカルトそのものは面白いものですが、それを元にした立ち回りというものは、
 全く根拠の無いものだと言わざるをえません。
 
 そして、オカルトの最高峰が波理論です。
 一歩間違うと、一流雑誌でも見かける波理論ですが、これこそがオカルトの最たるものです。
 むしろ、波理論がオカルトでなくて何がオカルトなのでしょうか?
 波理論というものはパチスロではあまり見かけないので、このサイトに来る方はあまり馴染みがないかも知れませんが、
 少しばかりお付き合いくださいませ。
 波理論というものは、パチンコパチスロの当たりの偏り、いわゆる波を海の波に捉えることから始めます。
 海の波は低いのが来ればそのあとに高いのが来るだろう、というのが彼らの信じる理由なのでしょう。
 しかし完全確率というものは、前回の試行から一切の影響を受けません。
 つまり、これまでにどんなに出ていても出ていなくても、それには関わり無く確率通りに抽選します。
 コインで3回表が続いたからといって、次に裏が出る根拠は全く無いのと同様です。
 何度も言うようですが、機械が内部で何をやっているかわからないからといって、この原点が崩れることはありません。
 ですから、完全確率で抽選している限り、前の履歴から得るものは一切ありません。
 もちろん、パチスロの設定推測は可能ですが、それ以外のことには何の役にも立ちません。
 波、もとい確率の誤差、偏り、ムラは確実に存在しますがそれを予測するということは絶対にできません。
 波理論で勝っている人がいるようですが、勝っていることそのものは何の根拠にもなりません。
 こういうと、彼らは最後の逃げ場とばかりに、「遠隔や裏ROMがあるじゃないか」と言います。
 
 というわけで、次回のコラムで、彼らのこの言い分を一刀両断しようと思います。
 次回コラムUPまで今しばらくお待ちください。
 
 Written by 強盗

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